分散トランザクション処理性能を最大化するTPモニター
「Tmax」は、分散システムでの大量のトランザクション要求に対し、高効率かつ安定した処理を保証します。
Tmaxの機能
プロセス管理
「Tmax」は、システム内の各サーバに渡されるタスク数を制御することで、最良のトランザクション処理環境を提供し、システム全体を監視します。メッセージがクライアントとサーバ間のコミュニケーションに使われ、サーバの負荷は「MSSQ」(Multiple Servers/Single Queue)によって制御されるため、ネットワークトラフィックが減少します。
「Tmax」ベースのシステムにおける各サーバプロセスは独立して動作します。トランザクションリクエスト数の増加に柔軟に対応すべく、同一のサーバプロセスを複数生成することができます。
トランザクション管理
- 分散トランザクションの管理
「tx_begin」、「tx_commit」、「tx_rollback」など、簡単な関数を利用するだけで、グローバルトランザクションが処理できます。そして、同種、または異種のシステム上のDBMSと関連するグローバルトランザクション処理の際、2相コミットをサポートしているためデータの整合性が保証され、完璧な分散トランザクション処理を実現します。 - 並列トランザクション
また、マルチトランス方式のトランザクションマネージャをご提供することで、より少ないリソースでより効率的な処理が実現します。 - 動的ロギング
ログレベルの動的制御ができるため、管理者はシステムエラーに素早く対応できます。さらに、システムのセッションを再起動するだけで「エラー解明」ができるため、システム全体を終了させる必要がありません。
負荷制御
- データ値による負荷制御
複数のノードで同様のサービスが処理されると、「Tmax」は開発者が指定した変数を基準にトランザクションリクエストを割り当て、各ノードの負荷を調整します。 - システム性能による負荷制御
「Tmax」は、ノードの性能とシステム状況をモニタリングし、各ノードにおけるトランザクションの負荷を調整することでシステムの処理能力と効率性を高めます。 - 動的な負荷制御
特定ノードに負荷が集中すると、それ以降のトランザクションリクエストを他ノードに分散することで、安定した最高のパフォーマンスを維持します。
障害対策
TPモニター「Tmax」は、万一の障害発生時に次のような対策を講じています。
- ハードウェア障害対策
複数のノードでサービスの処理ができるため、ハードウェア障害の際にはバックアップノードを使用した対策を講じることができます。 - ソフトウェア障害対策
同様のサーバプロセスを各ノード内で実行することができます。
そのため、特定のサーバプロセスに障害が生じるとそのサーバプロセスは自動的に再開始され、他のサーバプロセスを使って当該サービスをシームレスに提供します。
サーバプロセス
「Tmax」は、3つのサーバプロセスをサポートします。
- 「TCS」(Tmax Controlled Server Processes)「TCS」は「Tmax」内の一般的なサーバプロセスです。「Tmaxハンドラー」からトランザクションリクエストを受信した「TCS」は、当該のビジネスタスクを実行した後、その結果を「Tmax」に送信します。そして、「Tmax」は受信した結果をクライアントに転送します。
- 「UCS」(User Controlled Server Processes)「UCS」もクライアントリクエストを処理するためのサーバプロセスです。「UCS」はクライアントリクエストを処理するほか、リクエストがなくてもデータを伝送します。
- 「POD」(Process On Demand Server Processes)「POD」は、「Tmaxシステム」からクライアントリクエストを受信すると生成されるサーバプロセスです。「PODサーバプロセス」は、リクエストを処理してタスクを完了すると、削除されます。そのため、メモリリソースをより有効に割り当てることができます。
高信頼性キュー(Reliable Queue)
「Tmax」は、システム障害によるデータの損失やサーバプロセスの再開を防止すべく、ディスクに重要なデータを保存します。
セキュリティ
「Tmax」は、「デフィー・ヘルマン(Diffie-Hellman)鍵交換」に基づく「TripleDES」、「HMacSHA1」を実装することで、より敏感なデータトランザクションに対し、安全な処理環境をご提供します。「Tmax」、は「UNIX」が提供するセキュリティ機能を含め、5レベルのセキュリティ機能-「ファイルアクセスコントロール」、「システムコネクション認証」、「ユーザ認証」、「サービスアクセスコントロール」、「セキュリティパッケージプラグイン」-をご提供します。
ネーミングサービス
- 簡単で直接的なサービス呼び出し「Tmax」は、ユーザがサービスの物理的な位置を把握していなくても、サービス名を使ってサービスを呼び出すことができるため、アプリケーション開発の生産性を向上させました。
- 位置透過性エンドユーザはサービスのアドレスを知らなくてもサービスにアクセスすることができます。「Tmax」は、クライアントのリクエストをすべて受信して、処理できるサーバにこれらのデータを転送します。
- 便利なAPI及び多様な通信方式のサポート「Tmax」は、システムの効率性と生産性を高めるために、多様な通信タイプ(「同期型」、「非同期型」、「会話型」、「転送型」、「通知型」、「放送型」)をサポートします。
効率的なシステム管理
「Tmaxシステム」におけるすべてのアプリケーションプログラムは、「Tmaxシステムマネージャ」によって管理されます。「Tmaxシステムマネージャ」は、管理者が「サーバプロセス状況」、「キューイング状況」、「処理済みトランザクション数」、「平均処理時間」など、システム全体をリアルタイムでモニタリングできるようにします。さらに、ティーマックスソフトの「APMソリューション」であ「SysMaster」の実装により。サービスフローの「トラッキング」と「イベントハンドラー」の割り当ても可能になります。
マルチドメイン及び多様なゲートウェー・モジュールの提供
「Tmax」は、システムオペレーションを最適化するために柔軟なデータローディングをサポートし、システム全体が効率的に管理できるようにします。また、「Tmax」ベースのシステムはゲートウェーを通じて、「Tmaxドメイン」だけでなく、他のシステムやコンポーネントにも接続できます。「Tmax」は、「SNA」、「TCP/IP」、「Java」とWebサービスなど、広範のゲートウェー・モジュールをサポートします。
他のミドルウェアからシームレスにシステムをマイグレート
「Tuxedo」、「TopEnd」、「Entera」など、他社のミドルウェアを使用するシステムのビジネスアプリケーションもコード修正なしで「Tmax」環境に移行できます。
システム拡張のサポート
- Webインターフェース「Javaアプレット」、「サーブレット」、「PHP」を使用し、「クライアントサーバ環境」と「Web環境」を連動することで回答に要する時間を短縮し、システムの性能を高めます。弊社の「WebT」は、「Tmax」と直接統合される「Webゲートウェー・ソリューション」です。「WebT」により、エンドユーザは「Javaアプレット」、「サーブレット」、「PHP」に通じて「Tmaxシステム」にアクセスできます。
- メインフレームシステムインターフェース弊社のHost-Linkにより、クライアントサーバ環境のアプリケーションサービスへのアクセスと同様、メインフレームのレガシーシステムに存在するアプリケーションサービスにアクセスすることができます。
- システムマネジメント弊社のAPMソリューションである「SysMaster」と連動することで、サービスフローの「トラッキング機能」及び「イベントハンドラー指定」が可能になり、「エラートラッキング」と「システム分析」が容易になります。
WebT
概要:「TmaxとWebをつなげるゲートウェイ」
「WebT」は、「Tmax」ベースのシステムとサービスをWebに連動する弊社の「Webゲートウェー・ソリューション」です。「WebT」を実装することで、エンドユーザは「Javaアプレット」、「サーブレット」、「PHP」を使用し、「Tmaxシステム」の「グローバルトランザクション」と「動的データサービス」にアクセスできます。
主要機能
- 「サーブレット」、「JSP」を使用し、「Webアプリケーションサーバ」に接続できます。
- 「アプレット」を使用し、クライアントに連動します。
- 「JEUS」(WAS)と「Tmax」(TP-moniter)間の「2相コミットトランザクション」を容易にします。
導入メリット
- 低コストで「Tmax」-「WAS」の「3層システム」を構築できます。
- Webからも「Tmaxシステム」内のサービスにアクセスできます。
- 「Java言語」を採用し、開発者に便利な開発環境をご提供します。
- クライアントがWeb経由で「Tmaxシステム」にアクセスできるため、システムの開発コストを低減できます。
Web環境に「Tmax」を連動させるメリット
- サービス処理性能が最大化し、安定したサービスが可能になります。
- ビジネスロジックとプレゼンテーションロジックが明確に分離でき、ネットワークのトラフィックが画期的に減少します。
- 「WebT」と「Tmax」がコネクションプール経由でつながり、システムのオーバーへットが最小化します。
- 「Tmax」の負荷調節機能とマルチプレクシング機能が利用でき、サーバの負荷が軽減します。
- 「WebT」の「API」が利用でき、開発期間が短縮されます。
- サーバアプリケーションの障害対策ができます。
Host-Link
概要:メインフレーム連動のゲートウェイ
「Host-Link」は、メインフレームのレガシーシステム上のアプリケーションサービスに対しても、クライアント・サーバ環境のアプリケーションサービスにアクセスするようにするゲートウェイです。
主要機能
- 最高のレガシー統合方法を提供します。
- IBMの「CICS/IMS」と連動します。
- 「SNA」、「TCP/IP」など、多様な通信プロトコルを提供します。
- メインフレームリソースを修正せずに使用できます。
- メインフレームのTPモニター(「CICS」、「IMS」)の「API」を使用し、「APコード」の修正を最小化します。
- コード変換が簡単です。(ASCII、EBCDIC、KSC5601、IBM 2Byte Korean Characters)。
導入メリット
「Host-Link」により、「Tmaxシステム」に接続したクライアントがメインフレームのアプリケーションにもアクセスできるようになります。そのため、「Tmax」の多様な機能をメインフレームに連動して活用でき、メインフレームのアプリケーション「Tmax」上の新規アプリケーション開発に再利用できます。