高度なオープン環境への移行をサポートする
リホスト・ソリューション
メインフレーム基盤のレガシーシステムの課題
日本では1990年代後半から基幹システム等のダウンサイジングおよびマイグレーションが進められているものの、基幹システム等のオープン化は企業様のIT環境に関する大きな課題として残っており、依然としてメインフレーム基盤のレガシーシステムは様々な業界・業種で利用され続けています。
メインフレーム基盤のレガシーシステムによってもたらされる企業様の主な課題として、メインフレームの高額な使用コストが企業競争力向上の妨げになることが挙げられます。
しかしながら、レガシーシステムを新しいオープンシステムに移行する従来のビッグバン方式のマイグレーションは高いコストとリスクを伴うプロセスであるため、ミッションクリティカルなシステムをゼロから再開発することは、企業にとって大きな負担となります。
企業様の抱える代表的な課題
- メインフレーム基盤システムの管理維持コストが高い
- メインフレームでアプリケーションを新規開発することは、時間的・コスト的に非効率
- マイグレーションの難しいアプリケーションが多数ある
- 環境の変化やユーザーニーズの多様化にすぐに対応できない
- メインフレームがシステム全体のパフォーマンスを下げてしまっている
- 運用中のメインフレームのサービスが数年以内に終了する
- 将来的なリビルドを検討しているが、効率的な進め方が分からない
- メインフレームの技術者が高齢化し、後継者も居ない
製品概要
メインフレーム基盤のレガシーシステムのマイグレーションに関する問題を抱える多くの企業様への代案として、「メインフレーム・リホスト・ソリューション」があります。
当ソリューションは、メインフレームシステムのアプリケーション、プロセス、及びデータを抽出して柔軟なオープン環境へのマイグレーションを実現する技術です。ビジネスロジックやアプリケーションロジックの変更なしで、メインフレームのプラットフォームからUNIXプラットフォームへのシステム全体のマイグレーションを可能にします。
また、アプリケーション状態を維持したまま、COBOLやPL/Iで開発されたアプリケーションをオリジナル(初期)コードへの修正なしでマイグレーションし、メインフレームのデータベース・リソースを再利用することができます。
コストパフォーマンスに優れている信頼性の高い「リホスト・ソリューション」により、マイグレーションの分析・実行・検証プロセスの自動化と、独自の基盤技術をベースにした安定したトランザクション処理が実現しました。弊社の最先端オープンシステムにより、ビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できるシステム構築が可能となります。
当社のメインフレーム・リホスト・ソリューションの特徴
検証されたミドルウェア製品によるリホスト・ソリューション
メインフレームのマイグレーションという限られた目的のために開発された製品は、性能や安定性に対する検証が不十分になりがちです。しかし、当社のリホスト・ソリューションである「OpenFrame」のCICSエンジンは、検証された弊社のTPモニターエンジンである「Tmax」を採用しているため、トランザクション性能・安定性ともに保証できます。
CICSとバッチの同時支援によるトータル・リホスト・ソリューション
「OpenFrame」はメインフレームで使用していた「CICS」や「バッチ」など、既存の一つの分野のソリューションに限定した支援ではありません。全てのアプリケーションやデータ、GUIなどをオープン環境にマイグレーションするために必要な構成要素をご提供するトータル・リホスト・ソリューションです。
JCL処理エンジンの開発
「OpenFrame」は独自の処理エンジンを開発し、「ジョブ制御言語」(JCL)を 付加的な変換作業なしで処理することができます。そのため、UNIX環境上で「JCL」 を処理する場合、UNIXシェルスクリプトや他社のスクリプト方式より柔軟性にアドバンテージがあります。
各種コストの節減
自動化されたソリューションによって、変換作業に要する手間・時間・コストを削減することができます。また、ランニングコストや次世代インフラを構築するためのIT導入コストも削減することができます。
優れた拡張性と連携性
「OpenFrame」アーキテクチャは、単に従来のメインフレームの類似環境をご提供するためのマイグレーション・ソリューションではありません。「OpenFrame」の構成モジュールは、オープン環境の最新技術である「TPモニター」「WAS」を基盤として稼動しているため、「OpenFrame」そのものが次世代システムを運用するために十分なソリューションであるといえます。
その上、基盤技術が「TPモニター」「WAS」の標準仕様に準拠しているため、他システムとの連携及び拡張性にも優れています。
ビジネスロジックの継承
「OpenFrame」は、メインフレーム基盤のレガシーアプリケーションで使用されていたビジネスロジックのアドバンテージを継承し有効に活用するため、業務の連続性を図ることができると共に、メインフレームのマイグレーションによる導入コストやリスクの低減を図ることができます。
統合された開発及び管理環境
メインフレームより便利なGUI方式で、システムの各種状況をモニタリングできます。新規「COBOL」(COmmon Business Oriented Language) 及び「ジョブ制御言語プログラム」の開発に必要な環境の全てを統合画面でご提供しているため、操作性が大幅に向上します。