

契約者数:2,000万人以上 (移動通信端末等契約者数における韓国国内シェア:50%以上 )
産業: 通信業
導入期間:2005年6月~2006年9月
導入ソリューション: ProFrame(アプリケーション・フレームワーク)、Tmax(TP-moniter)、JEUS(WAS、Webアプリケーションサーバ)、WebtoB(Webサーバ)、AnyLink(MCG、マルチチャンネルゲートウェー)、SysMaster(APM、アプリケーションパフォーマンスマネジメント)
SKテレコム㈱は、韓国NO.1の移動通信事業社として韓国国内だけでなく、グローバル・テレコムマーケットの革新をリードしています。音声やデータ通信(SMS、MMS、モバイルインターネット、エンターテインメント、バンキングサービスなどを含む)、グローバルローミングサービスなど、多岐に渡るサービスをご提供しています。
概要
コンバージェンス環境においてもマーケットリーダとして挑戦を続けるために、「次世代マーケッティングシステム(NGM)」事業により、マーケッティングプロセス及びITインフラ革新を目指します。
当プロジェクトにより、コアエンタープライズシステムを再構築することで「顧客データの統合管理」が可能となるため、「データの迅速な精算」及び「マーケッティング展開」、「商品開発期間の短縮」、「大量のトランザクション処理」、「シームレスなサービス」が実現できます。
また、既存メインフレームで運用していたシステムをUNIXベースシステムにダウンサイジングし、顧客情報管理システム(COIS、Customer Operation Information System)、統合CRM(Customer Relation Management)システムを改善することで、顧客アクセスの管理を強化します。
当プロジェクトは大きく2段階で進められました。
まず、第1段階として、メイン事業者であったIBM BCSは、要求事項の分析と設計を担当しました。そして第2段階として、弊社とSK C&Cが中心となりシステムを構築しました。
(第2段階:2005年にプロジェクト開始、2006年10月9日にサービス開始)
課題
市場変化に対応するための次世代システム
当社は、「既存事業の革新」、「新規事業の開発」と「効率的な顧客管理」を改善策の中心に据え、移動通信事業ビジネス環境の急激な変化(技術やサービスレベルの向上、データ通信への顧客ニーズの高まり、通信市場の開放、市場の飽和状態であることなど)に俊敏に対応できるようにします。
また、「新規事業サポート」、「顧客サービスの強化」、「迅速な経営情報のご提供」、及び「行き届いたパートナー管理」など、「事業戦略に適したプロセスとシステムの革新」によってサービス改善を図ります。
オープンな環境への移行
ビジネス規模の拡大に伴い、システムの拡張も対応策が必要となります。新規サービスの迅速なご提供のためには、内外システムとの柔軟な連携が不可欠となります。そのため、従来のメインフレームベースのCRMシステムから新しいオープンシステムへの転換が主な課題として浮上しました。
サービス商品の迅速な提供と顧客情報の統合
新規サービスを市場にリアルタイムでご提供するためには、サービス商品の迅速な開発が必要です。2千万の顧客データを総合的に処理し、各顧客ニーズに合わせたカスタマイズされたマーケッティングを実現するためには、統合された顧客情報の管理システムの構築が重要な課題となっていました。
パートナーサポートの革新と多様なシステムとの連携
代理店及びコンテンツプロバイダなどのパートナー向けワンストップサポートを可能にする統合管理業務環境の自動化はプロセス革新に欠かせない課題でした。プロセス革新に向け、顧客チャンネルシステム、NGMシステム、レガシーシステムとのリアルタイムでのデータ送受信を可能にすることが必要でした。
[NGMシステムアーキテクチャ]
詳細
柔軟なアーキテクチャの構築
第1段階事業において分析設計された内容に基づき、技術的かつ構造的な改善事項を引き出し、ビジネスニーズに柔軟に対応できるアプリケーションアーキテクチャを構築しました。
ProFrameベースのシステムの開発
当社のアプリケーションフレームワークである「ProFrame」により、システムの安定性と標準化、開発の生産性が向上するため、大規模の処理システムと新規システム(U-Key)の開発に適しています。また、「ProFrame」の導入により構築される、「開発標準」や「有効な開発環境」、共通の「システム・アプリケーション」と「コンポーネント」により、データベース統合への有効なアプローチが実現できます。
「ProFrame」の疎結合のアーキテクチャにより、アプリケーション間における依存関係が最小化します。一方、CC(カスタマーケア、Customer Care)、決済(billing)など、他システムとの関連性が高いシステムセッションについては、共通のビジネスロジックを抽出し、各ビジネスフローごとにコントロールできる機能を実装しました。
短期で実現する、効率的なチャンネル統合
「AnyLink(MCG、マルチチャンネルゲートウェー)」はNGMシステムとレガシーシステムの両システム間において、リアルタイムでのデータ転送を可能にし、安定した性能を発揮します。
AnyLinkの導入により、「SS」(Self-Service Channel)、「CTC」(Contact Center)、「BCP」(Business Common Platform)などの外部チャンネル用のインターフェースをご提供できるようになりました。また、GUIベースの開発環境においても、短期間でシステムをチャンネに統合できます。
検証済みミドルウェアの実装
「Tmax」(TP-moniter)、「JEUS」(WAS)、「WebToB」(Webサーバ)を実装することで、ビジネスロジックの安定性と性能を保証し、プレゼンテーション層と内外システムとの独立性を確保しました。
エンド・ツー・エンドモニタリングの構築
APMツールである「SysMaster」の導入により、アプリケーションの開発から実行までの「NGMシステム」の性能に関する徹底した診断の結果を、品質改善のツールとして活用できます。