


新韓(シンハン)銀行
資本金:1,920億ドル
拠点数:1,046店舗(東京、大阪、福岡を含む)
従業員数:13,872
産業:金融業
導入期間:2004.12~2006.6
導入ソリューション:ProFrame(アプリケーション・フレームワーク)、Tmax(TP-monitor)、JEUS(WAS)、Web2B(Webサーバ)
導入背景
金融市場における新ITシステム「次世代システム(ニューバンクITシステム)」は、グローバル競争力の源泉であると称されていました。システムの導入により、積極的にビジネスプロセスを改善し、競争力を高める必要がありました。
当時の韓国では、「資本市場統合法」の施行が2008年に差し迫っており、グローバル市場では金融革新と自由化、大型化の動きが巻き起こっていました。このように、急変する市場に対応するためには商品の開発期間を短縮しつつ、証券・ファンド・保険にまたがる商品の取り扱いを可能にするIT環境を構築する必要がありました。
そこで、5~10年後の予期せぬビジネス環境にも柔軟に対応できるよう、オープンシステムを導入するとの重大な決定がなされましたが、その一方で、既存のメインフレームの性能及びマネジメント環境を完全に切り替えなければならないとの課題も抱えてしまいました。
開発概要
急変する顧客のニーズとそれを取り巻く環境の変化に即時、対応することで競争力をつけるためには、ビジネスとITシステムの両面でクリアすべき課題がありました。
ビジネス観点での課題
「顧客志向のシステムの構築」、「早期の商品開発の支援」、「リアルタイム営業基盤の構築」、「ビジネス基盤の構築」、「顧客情報及び銀行の各種情報の統合管理」
ITシステム観点での課題
「柔軟性・拡張性・統合性を考慮した未来志向のアーキテクチャの構築」、「多様なチャンネルの一元管理」、「情報統合アーキテクチャの実装」、「メンテナンスの効率性と便宜性の向上」
当銀行の「次世代システム」は、「コアバンキングシステムの革新」、「顧客管理能力の強化」、「マルチチャネルの革新」、「リスク及び財務管理の革新」、「インフラ革新」を目指しました。
これらを実現すべく、オープン型アーキテクチャを基盤とした、統合・標準化されたインターフェースを実装しました。 そして「プロダクトファクトリ」の概念を取り入れて、顧客ニーズに合わせた商品を迅速に発売できる基盤となる最適な「コアバンキングシステム」の構築を目指しました。
開発詳細
TP-monitorの「Tmax」と共に、「ProFrame」によって構築された「コアバンキングシステム」により、バンキング・フレームワークの開発生産性と安定性、そして柔軟性が向上しました。
1.フレームワークベースのアーキテクチャを実現
「パラメータドリブン方式」と「ロールベースのフレームワーク」により、商品及びサービスの開発に素早く対応できるようになります。
「ProFrame」がご提供するGUIベースの開発環境により、容易なアプリケーションの開発が可能となります。そして、「開発コストの削減」、「開発効率の向上」、「アプリケーションの標準化」が実現しました。「ProFrame」ベースのソリューションによって、領収書、ローン、輸出入、外国為替、両替、代理店サービス、顧客管理、アカウント管理がより効率的に行われるようになりました。
2.検証されたミドルウェアベースのシステム開発
「ProFrame」は検証されたミドルウェアであるTP-moniter「Tmax」と、「JavaEE5認証」取得のWebアプリケーションサーバの「JEUS」を実装しています。
データ統合を可能にし、安定的かつ効果的なトランザクション処理のパフォーマンスを演出する TP-moniter 「Tmax」と、「JavaEE5認証」取得のWebアプリケーションサーバである「JEUS」をベースにタスク&ポータルシステム(CRM、有価証券、財務会計、人事管理、収益管理システム)の開発が行われたため、より確かな性能を保証することができます。
導入メリット
「ProFrame」を実装することで、アプリケーションアーキテクチャで効果的な方法を見出すことができ、他社とは差別化したサービスや高性能が実現した。
「ProFrame」の導入で開発生産性及び運用効率性を最大化
- 受信業務プログラムのエントリ数が4,000から900へと大幅に減少しました。
- 別途の開発や修正なしに、「ProFrame」のDWIOモジュールを利用して取引データのリアルタイムEDW(Enterprise Data Warehouse)を実装しました。
- GUIベースの開発環境のご提供によりアプリケーションを開発する際に生じる論理の重複とリスクを除去しました。そして、標準化された開発方法及び強力なツールのご提供によりメンテナンスが容易になります。
- 運用の統合環境をご提供し、管理の利便性が向上します。
- フェイルオーバー、バックアップサーバにより、自動復旧が可能になりました。
- 効率的な動的ロードのコントロール機能をご提供し、システム性能を最大限に実現します。
- ボトルネックノードに対して動的な負荷の制御を実現しました。
- 「Tmax」、「JEUS」の実装により、分散トランザクションの整合性が保証されます。
検証されたミドルウェア(「Tmax」、「JEUS」)をベースに、ミッションクリティカルなコアバンキングシステムが常時、安定的に運用できます。
オープン心ステム
- 既存システムに比べ、TCOを削減できます。
- 特定ベンダのハードウェアやソフトウェアに左右されません。
- IT開発者の採用が容易になります。
顧客志向と適時性
- 顧客データとシステムの統合により、顧客ニーズをタイムリーに把握できます。
- 顧客ニーズに合わせた柔軟かつ繊細な商品開発をサポートします。
ユーザ志向
- ユーザ志向のプロセスと自動化されたサポート体制により、ユーザの利便性が高まります。
- 完全なワンストップサービスを提供します。
- エンドユーザの業務環境を統合することで業務の効率性を高めます。
信頼できる常時サービス
- 金融サービスを年中無休(365日24時間)で提供できるようになります。